引手付き捻締

引手付き捻締

古民家の扉などに使用されています。

聞いた事がある、見た事がある、何の事なのか説明できると言った人はほとんどいないと思われます。
主に引違い窓、引違い戸内締りの施錠をする為の器具です。
錠付きの引戸と言えばなんとなくお分かり頂けるかと思います。
引手のへこみの部分に取っ手付きのネジが取り付けられていてそのネジのついた棒を引き上げ締め回す事によって施錠される仕組みです。
和風の引戸の金物としての位置づけですがほとんど目にする事がありません。
防犯対策としての機能は低いと言えます。
色は和風ならではの茶、金、銅等で材質は黄銅、真鍮製のものが多いです。
また、引手の形状は角引手や小判型が一般的です。
価格は小型で安価なものでも2000円台からで、通常の引戸用の大きさのものであれば１万円近くします。
これほど安価で性能のよい鍵が沢山出回っている現在においては需要はほとんどないと言えます。
古き良き時代の昭和レトロの金物として骨とう品扱いされているのが現状です。
インターネット上では京都の業者や巨大通販サイト等で辛うじて販売されている程度です。
説明も極端に少ないので何について使うものなのか知らない方がいても不思議ではありません。
鍵もどんどん進化しています。
この引手付捻子締りの様に古き良きものとして表舞台から姿を消すものも今後増えていくのではないでしょうか。